<32.すべり症>


60代、横浜在住の女性の方。


日課のジム・エアロビをされた後に突如として「朝起きられないほどの苦しみ」に襲われ、20日間外に出られず、


病院では「すべり症」と診断され、『「軟骨のつぶれ」「骨のずれ」がある』と言われたそうです。


痛みを感じるところは「左の腰」と「真ん中の仙骨」ということでした。

 
「すべり症」というのは簡単に言いますと、腰の背骨にあたる「腰椎」が折れてしまい、その折れた前半分の部分(椎体)が前方にずれてくる症状のことを言います(写真1参照)。


そのことによって腰痛や脚の痛み・しびれが起こってきます(このクライアント様の症状は腰痛のみでした)。


主な治療法としては

・消炎鎮痛剤&筋弛緩薬投与
・理学療法
・神経ブロック療法
があり、


それでも改善しない場合は
・手術療法(チタン合金などの補助具を用いた脊椎固定術)
ということになります。

 
このクライアント様の痛みが果たして本当に「すべり症」によるものなのかどうかはさて置き、

 
このすべり症の症状を悪化させる筋肉があります。

 
というのは、五個ある腰椎は前にカーブした形をとっているため、その前カーブ(前弯)が激しくなると、前方へのすべり具合が激しくなってしまうのです。


(ちなみに腰椎の生理的前弯は35-60度で、この数値を逸脱すると「脊椎変形(前弯症or後弯症)」と診断されます)


ですので「すべり症」の方に対しては、<縮んでしまうことでその前カーブの具合を激しくさせてしまう筋肉>にアプローチすることが、重要になってきます。


(もったいぶったようで大変申し訳ありませんが、その筋肉名は今回伏せます。今までの施術メモと違って市販本には無い、リフレパシー整体の授業でのみ教わった内容ですので・・。ただ解剖学的に考えるとその答えが導き出されると思います)

 
案の定この方のその<該当筋肉>は、固くなっておられましたが、


それ以外にも、と言うよりむしろそれ以上にお尻の筋肉が固くなられていました。

 
特に股関節のわき、手で押さえると分かる「足の出っぱり(大転子)」のきわに強い反応がありましたが、


ここはちょうど「仙骨痛」を引き起こすポイントがあるところです(=<中殿筋(三層あるお尻の筋肉のうち、真ん中の筋肉>第3トリガーポイント ※写真2参照)。

 
そしてもう一つの症状、「左の腰」のゾーンについては、痛みを送る原因は複数考えられるのですが(背骨際の筋肉=最長筋など)、


この方は脇腹奥深くにある筋肉(=腰方形筋)の部分が一番反応が強く出ていました(※写真3参照)。

 
こうした処置を施した初回施術の二週間後にメールをいただき、「ほとんど痛みを感じることなく生活ができている」とのことでした。

 
一度の施術でここまで改善できたことは喜ばしいことです。

 
と同時にこの方の痛みの原因は「すべり症」というより、上にご説明した一連の筋肉の固さから生じる、「痛みの引き金(=トリガーポイント)」から起こったものではないかという気がしています。

 
今回二度目の施術のプレカウンセリングで「つい数日前に2時間半も歩きっぱなしだったためにまた痛みが出始めた」とのことでしたが、


「左の腰」のゾーンの痛みは消えたままとのことですので、前よりはいい状態をキープできているようですし、今後の施術で改善していくものと思います。

 
「逆に腕の痛みが出始めた」とのことですが、おそらく腕の痛みは前からあり、


今まで最優先に感じていた腰の痛みの優先順位が下がったことで、腕の痛みを意識しはじめるようになった、というところだと思います。


(こうした「痛みが別の場所に動いた!」というケースはほとんどの場合、「痛みの優先順位が変わったことによるもの=当初の症状が改善された結果」が多いです)

 
この二度目の施術でも腕の痛み対策に加え、前回同様の処置を全身施術にてさせていただきました。


今後も引き続き、症状の根治に向けて全力を尽くします。


以上、病院より「すべり症」と診断された腰痛や脚の痛み&しびれの場合、それらの症状が


●実はすべり症からではなく、「筋肉の強いコリ(=トリガーポイント)」からきている場合

●本当にすべり症からきている場合


の二通りが考えられますが、そのどちらにおいても症状を改善できるケースが非常に多いことをお伝えいたしました。